一目均衡表の遅行線の使い方を超わかりやすく徹底解説していきます。
一目均衡表で相場の動向を分析するときは、ローソク足だけをチェックしても上手くいきません。
なぜなら、遅行線こそが一目均衡表のチャート分析において最も重要だからです。
遅行線を使いこなすことにより、トレードが極めてイージーになるので、しっかりマスターすればガッツリ儲けることができます。
遅行線の真の使い方
というべきでしょうか。
では、さっそく『遅行線の真の使い方』についてみていきましょう。
遅行線の見方
遅行線の使い方がイマイチよくわからん。
遅行線は扱いが難しいとされるラインで、遅行線の使い方がよくわからないという人も多いです。
遅行線は現在の終値をローソク足24本分過去に遅らせて表示している線です。
・遅行線がローソク足よりも上にあれば買い優勢
・遅行線がローソク足よりも下にあれば売り優勢
というのが一般的な見方です。
売買サインそのものというより、トレンドのフィルターとして使う代物ですね。
ただし、トレンドが出ているときはいいけど、レンジ相場の時はダマシが多くて使えないという声もあります。
でも、私の見方は一般的なソレではありません。
そんなチープな使い方では遅行線に失礼じゃあ~りませんか。
そもそも遅行線は、市場参加者が含み益が出てる状態か、含み損の状態かを判断できる所に有用性があるのです。
相場は市場参加者の思惑で動きます。ローソク足と遅行線の位置が遠くなるほど利食いする人、損切りする人が増えるので、トレンドに調整が入り、その後転換する可能性が高くなるというわけです。
さらに言うと、遅行線はローソク足だけでなく、雲の抵抗帯、支持帯とも反応します。
なので、真に遅行線を使いこなすには、
①遅行線とローソク足との距離
②遅行線と雲との距離
この2つに注目することが大事なのです。
ローソク足にとって雲が抵抗帯や支持帯になるのはご存じかと思います。
でも、
雲は遅行線にとっても抵抗帯や支持帯になる
のです。
これを頭に入れておくだけでトレードの質が変わりますよ。
チャートは日足のドル円。
Aの地点でローソク足は雲を上抜けて三役好転を達成しています。
でも、その後上昇せずに反落していきました。
この時の遅行線を見ると、雲の上限で抵抗にあって止まっているのがわかります。
これは遅行線も雲の抵抗をくらうという証拠ですね。
この現象はたまたま起こったわけではありません。
他の場面でも、ローソク足と遅行線はセットで抵抗や支持にあうことが多いです。
つまり、
雲近辺ではローソク足だけを見るのではなく遅行線も同時に見ることが重要なのです!
これでダマシを防げるってわけ。
これで、遅行線は一目均衡表の中でも重要なパーツだということがわかってもらえたと思います。では、遅行線を具体的にどう使っていけばいいのか?
これについてみていきましょう。
遅行線とローソク足の位置でトレンドが継続するか予測する
そもそも私は、
遅行線を値動きを予測するフィルター
として使います。
その予測法を当ブログの読者さんだけにコッソリお教えします。この話はけっこう企業秘密的なところがあって、あまり教えたくないので人に話さないでくださいね。
まずは、遅行線とローソク足の距離からみいていきます。
チャートはドル円の日足。
チャートを見るとA地点で三役逆転が完成して、下降トレンド入りしています。
直近は反発して右肩下がりの転換線を超えてきたという状況。
さて、ここから更に上昇してトレンド転換するのか?下降トレンドが継続するのか?
それは、遅行線を見れば予測できます。
ご存じの通り、トレンド転換の最初の壁というのは、遅行線のローソク足抜けです。
遅行線がローソク足を上抜けると、その後抜けた方向に動きやすくなりトレンド転換のサインだといわれています。
なので、まずは遅行線とローソク足までの距離をチェックします。
このチャートの場合、遅行線がここからローソク足を上抜けるには遠くて、距離が離れていますね。
この時、基準線は横ばいで推移しています。
ここから遅行線がきれいな『X』を描いてローソク足を上抜いていくには、現在のローソク足が雲を飛び越えて1.33425ドル付近まで上昇しなければ達成でません。
さすがに短期間でそこまで一気に上昇するとは考えにくいのですよね?
なので、この場面では素直に『戻り売り』だと目線を下に考えることができます。
つまり下降トレンドが継続する可能性が高いということになります。
この場合だと、ローソク足が基準線まで戻したら売り、又は雲下限まで戻したら売りでエントリーの準備をすることになります。
仮に雲まで値を戻さずに下落していったならば、転換線を割れたら追随売りでエントリーします。
また、このチャートと違って、遅行線がローソク足に近い状況だと、一気にローソク足を上抜けて、トレンドが転換することもあります。
ということで、トレンド転換するか予測するには、
遅行線がローソク足をきれいに抜けるためには、現在のレートがどこまで上がらなければいけないのかを考えること
です。
この分析によって、簡単に未来が予測できるようになります。
では次に、さらに突っ込んだお話しをします。
遅行線と雲の距離から値動きを予測してみます。
遅行線と雲の位置でトレンドが発生するか予測する
チャートは日経225の日足。
下降トレンドから上昇してきて、ローソク足が雲を上抜けた場面です。
三役好転が完成していますが、問題はダマシに終わるか継続するかです。この時にダマシを避けるフィルターとして遅行線の位置と雲の厚みや角度に注目します。
ローソク足は雲を上抜けており、遅行線は雲のかなり近くにいます。
遅行線付近の雲は右肩下がりで極めて薄い状態です。
ここで、遅行線が雲の抵抗に合って反落することも考えられますが、このまま横ばいに行くだけでも秒で雲を抜けることが確実な場面です。
ローソク足は雲を抜けており、さらに遅行線が雲を抜ければ、その先にはもう妨げる壁は存在しません。
よって、
レートが下に向かう可能性は低いと考えられます。
上昇トレンドの発生は確定したも同然ですね。
仮に、もみ合って横ばいに進んでいったとしても、いずれ雲を抜けることは確実なので、そうなった場合は長期的に本格的な上昇トレンドに入っていくことになります。
ちなみに、雲は分厚いほど抵抗帯・支持帯としての働きが強くなり、薄いほど弱くなります。
雲が薄い場合は驚くほどあっさり抜けていくこともあるし、分厚ければ乱高下してなかなか抜けません。
そのあたりも考慮すればより精度の高いトレードができるようになります。
で、その後どうなったのか?
↓こうなりました↓
このチャートでは、遅行線が雲と近い例をあげましたが、時には遅行線が雲から離れている場合もあります。
ローソク足が雲を抜けた場面でも、遅行線が雲と離れている場合は、三役好転がダマシに終わる可能性が高くなるので注意が必要です!
このように、遅行線を使うことで様々な予測の仕方ができるのです。
一目均衡表の開発者である一目山人も、遅行線を最も重要視していました。
もちろん私、一目マフィアも遅行線には一目置いています。。。
奥が深いですよ、遅行線は。。。
では、今日もナイストレードを。
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